磁石の間で導電体(どうでんたい)でつくったコイルを回転させてやると、電流が生まれる-発電の仕組みをひとことでいうと、こうなります。
実は私たちが住む地球は、この発電機と同じ仕組みをもつことが分かっています。
世界で一番大きな発電機は地球だった
地球の内部、深さおよそ2900キロメートルから5120キロメートルまでの間は、ドロドロした流体(りゅうたい)です。
この流体の主な成分は鉄で、これが地球の内部を回転運動したり、対流運動したりすることによって、発電が行なわれているのです。
発電すると、そこには必ず磁場(じば)が生まれます。
そしてこれが、地球の磁場-地磁気(ちじき)-と呼ばれるものなのです。
地磁気
写真はこちらからお借りしました。
それでは、地球内部でつくられた電気は、どうなっているのでしょうか?
地球を取り巻く大気の上層(じょうそう)部には、電離層(でんりそう)があります。
地上からおよそ100キロメートルほどのところにある電離層のE層という部分は、電気を通すところなのですが、地球によって発電された電気はここに流れているということが、科学者によって観測されています。
私たちが、うっかり地面にさわっても、感電してしまうということがないのはこのためです。