「一姫二太郎(いちひめにたろう)」という言葉があります。
あなたは、この言葉の意味を、「男の子1人に女の子2人」という意味だと勘違いしていませんか?
「一姫二太郎」は、「男の子1人に女の子2人」ではない
この「一」と「二」は、子供の数ではなく、「子供が生まれる順番」を表しているのです。
「一姫二太郎」の正しい意味は、「子をもつなら、はじめは女の子、次に男の子がいい」ということです。
この言葉の背景には、男の子よりも女の子のほうが育てやすい、ということがあります。
また、女の子は、男の子に比べて我慢強くて順応性(じゅんのうせい)が高いとされます。
そのため、初めて子供を生む親にとっては、最初に女の子、次に男の子が生まれると苦労も少ないというわけなのです。
ただし、この言葉は、第一子(だいいっし)が男の子でなかったときに、生んだ親にかける慰めの言葉としても使われたことがあるといいます。
明らかに誤った用法ですが、「家の跡継ぎ(あとつぎ)は男の子」とされる伝統的な風潮が、このような使い方を生んだのでしょう。