関連性が見つからず、非常に意外な感じがしますが、水洗トイレの考案者は、なんと、イギリスの詩人でした。
水洗トイレの考案者は、なんと、イギリスの詩人だった
日本では、ほとんどの家のトイレが水洗式になっていますが、この水洗トイレを最初に考案したのは、なんと、イギリスの詩人でした。
1585年、イギリスエリザベス朝の詩人サー・ジョン・ハリントン(Sir John Harrington)は、著書「アイアスの変身」の中で、水洗トイレの発明について詳細に述べています。
ジョン・ハリントン
出典:https://www.flickr.com/photos/tamam010yuhei/42737854562/
ハリントンは、自分の考案した水洗トイレを職人につくらせ、まず自分の邸宅に設置しました。
このトイレは、魚の泳いでいる水槽(すいそう)から水を貯水容器に引いた後、便座のハンドルを引っ張ってバルブを開くと、水が下の汚水溜めに流れ落ちるという仕組みになっているもので、この方式は、現代の水洗式トイレと比べても、何ら遜色(そんしょく)のないものでした。
ジョン・ハリントン設計の水洗トイレ
出典:https://ameblo.jp/anticarize/image-11496972302-12473157025.html
ハリントンの設計で、実際に作られた水洗トイレは、彼自身のものと、もうひとつはエリザベス女王の命令でリッチモンド宮殿に設置したふたつだけでした。
ハリントンは、何故このようなトイレを作った?
それでは、そもそもハリントンは、何故このようなトイレを作ったのでしょうか?
ハリントンの水洗トイレの発明は、彼の並み外れた清潔好きからきていると思われます。当時の宮廷人たちは、入浴はめったにしませんでした。
衛生に非常に気をつかったといわれるエリザベス女王でさえも、月に1度しか入浴をしなかったといわれています。
一方、ハリントンの方は、毎日お風呂に入っていたというのです。
お風呂に毎日入るということは、今から考えると当然のことのようですが、当時としては、清潔好きどころか、それを通り越して病的だとも思われていたようです。
清潔好きのハリントンには、トイレに入ったあと、汚物がそのまま残っていることは耐えられなかったのでしょう。
ちなみに、英米ではトイレのことをジョン(John)と呼びます。
これは、水洗トイレの発明者であるジョン・ハリントンに敬意を表して、このように呼ばれるようになったのです。