「立ち食いそば」はなかなかおいしいですが、そば粉の割合から考えて、もはやそばとは呼べず、「そば風味のうどん」としか呼びようもないものが多いことをご存じですか?
立ち食いそばは、そば粉の割合から考えて、「そば風味のうどん」
そば粉100%のそばのことを「十割そば(とわりそば、じゅうわりそば)」、そしてそば粉8割に小麦粉2割のそばのことを「二八そば(にはちそば)」と呼ぶのはご存知かと思います。
一方、スーパーなどで売っている干しそばは、そば粉の含有率(がんゆうりつ)が3割未満の場合には「そば」と表記することはできないと、日本農林規格(JAS)で定められています。
しかしながら、「外食」に関していえば、そのようなルールはありません。
そのため、格安の「立ち食いそば」などを扱う外食店では、コストダウンのためにそば粉2割に小麦粉8割といった「八二そば」を提供していることが少なくなく、中には、なんと「九一そば」を提供していることさえあります。
ここまでくると、これはもう「そば」とは呼べず、しいていえば「そば風味のうどん」です。
「♪そばとうどんの間には~分厚く大きな壁がある~♪」「おっ、なかなかうまいニャー」
しかし、さすがに小麦粉がここまで多いと、当然ですがそば独特の色味が出ません。
そこで出番となるのが、着色料です。
着色料を使って、そばっぽく見せるのです。
着色料をつかう他には、そばの実の殻(から)に近い部分を使い、香りを強調することもあるようです。