不思議なことに、社長は社長、部長は部長らしい顔をしている方が多く見受けられます。
これは一体、何故なのでしょうか?
社長らしい顔が作られる秘密は「セロトニン」にあった
「30歳になったら、男は自分の顔に責任をもて!」とはよく聞く言葉です。
また、「男の顔は、仕事がつくる」ともいわれます。
ビジネスマンの顔というのは、不思議なものです。
「社長です」といわれれば、なるほど社長らしく見え、「部長です」といわれれば、やはりそうだったかと納得させられるような人が少なくありません。
さてここで、一緒にするのはいささか失礼かも知れませんが、あるアメリカの研究者が、ボス猿について調べたこんな研究結果があります。
1頭のオスが、ボス猿になったとたんに、神経伝達物質(しんけいでんたつぶっしつ)のひとつであるセロトニンの分泌量(ぶんぴつりょう)が2倍に増えていることが分かったのです。
しかもこのセロトニンは、仲間の信頼が厚いボス猿ほど多く、あまり慕われていないボス猿には少ないということも判明(はんめい)したのです。
そして人間の場合でも、大学のサークル活動でリーダーをつとめている学生と、そうでない学生を調べた結果、同様にセロトニンの量に違いが見られたといいます。
どうやら、猿も人間も、環境や周囲の状況によって、体の中の分泌量が変化してしまうようです。
仕事や立場によって、外見や、ときには性格まで変わってしまうのはこのためなのです。