結婚式を挙げる新郎新婦の背後には、決まって金屏風(きんびょうぶ)が立てられます。
むろんこの金屏風は、晴れの日の2人を、よりゴージャスに際立たせるための演出です。
しかしながら、この結婚式の金屏風は、きらびやかな”金色”だから、2人を目立たせる効果があるというわけではありません。
料亭(りょうてい)などで使われている地味な衝立(ついたて)でも、金屏風を立てたときと同じ効果があるのです。
この効果が色に由来するものではないならば、一体どこから出ているのでしょうか?
結婚式の「金屏風」の意外な効果とは?
これは、「衝立効果」「屏風効果」と呼ばれるもので、衝立や屏風などが背後にあると、その前にあるものがより目立って見えるのです。
衝立や屏風の前に人が立つと、その人物は、ちょうど写真のフレームにすっぽりと収まったように見えます。
この「フレーム」が、ほかの人物や物を視界(しかい)からカットするのです。
その結果、屏風の前に立っている人だけが浮き上がったように際立って見えるというわけなのです。
ちなみに、教会で結婚式を挙げるときには、チャペルの後ろの方から祭壇に向かってバージンロードが敷かれますが、これにも2人を目立たせる効果があります。
屏風効果や衝立効果と同様に、周(まわ)りと違った敷物が敷かれると、その上に立つ人物がより目立って見えるというわけなのです。