冬の寒い日などに、手軽に暖(だん)がとれる便利な「使い捨てカイロ」は、今や冬場の定番商品のひとつとなっています。
中には、これがないと冬が越せないという方もいらっしゃることでしょう。
さて、使い捨てカイロは、袋から出して軽くもむだけで発熱するようになっていますが、これは一体、どのような仕組みになっているのでしょうか?
使い捨てカイロは、鉄がさびる現象を利用して発熱していた
使い捨てカイロの中に入っている主な成分は鉄粉で、そこに湿った木粉と塩が入っています。
そして、これらが発熱する仕組みは、木が燃えて熱が出るのと同じで、酸化反応による発熱を利用しています。
木が燃えるのは、その成分の炭素や水素が空気中の酸素と反応するためで、これを「酸化」といいます。
使い捨てカイロの場合は、炭素や水素の代わりに主成分である鉄が酸素と反応し、その過程で発熱するのです。
なので、使い捨てカイロの発熱を止めたいときは、再び袋に入れて密閉してやります。
そうすると、新たな酸素の供給(きょうきゅう)が絶たれるため、徐々に発熱が収まっていきます。