写真は、こちらからお借りしました。
今や、ボクシング映画の金字塔となった「ロッキー」シリーズ。
が、最初の脚本では、この映画の主人公であるロッキーは、なんと、戦わないエンディングになっていました、
「ロッキー」の主人公は、最初は戦わないエンディングだった
映画「ロッキー」の脚本は、実際にあったモハメド・アリと無名ボクサーの対戦をもとに、シルベスター・スタローンがわずか3日で書き上げました。
適(かな)うわけがない圧倒的な敵。
だが、ロッキーは恋人エイドリアンのために何度も立ち上がり、王者を追い込みます。
そんなロッキーの姿に、この映画を観た多くの人たちが感動しました。
しかしながら、シルベスター・スタローンの書いた最初の脚本では、なんと、ロッキーは戦わないという、まったく違った展開だったといいます。
発端は、マネージャーであるミッキー。
試合の前日、王者に対して人種差別的発言をするミッキーに失望したロッキーは試合を放棄し、ボクシング会から姿を消してしまうのです。
これは、当時アメリカで隆盛を極めていたアメリカン・ニューシネマと呼ばれる陰鬱(いんうつ)なものでした。
しかし、この最悪の結末は、スタローンの妻によって阻止(そし)されました。
彼女は、この脚本を読んだあと、こういったのです。
「私は、こんなロッキー嫌いよ」
そのため、スタローンはエンディング部分を変更。
現在のハーピーエンドに書きかえられたのです。
この映画の一番の功労者、それはスタローンの妻かも知れません。