国際オリンピック委員会は、公用語を英語とフランス語に定めていますが、英語よりもフランス語に優先権が与えられています。
入場国のアナウンスでは、まずフランス語、続いて英語で紹介されますし、入場選手の紹介も同様にフランス語、英語の順です。
オリンピックの第一公用語は、フランス語なのです。
これは、「近代オリンピックの父」と呼ばれるピエール・ド・クーベルタン(Pierre de Fredy, baron de Coubertin, 1863年1月1日-1937年9月2日)がフランス人であり、彼の功績をたたえるためです。
ちなみに、「オリンピックは、勝つことではなく参加することにこそ意義がある」(L’important, c’est de participer)という言葉が有名ですが、実は、この言葉は彼の考え出したものではありません。
この言葉は、聖公会のペンシルベニア大主教であるエセルバート・タルボット(Ethelbert Talbot)が、1908年のロンドンオリンピックの際に、アメリカから来た選手たちに対して語った言葉です。