道路を歩いていると、ふと目にするマンホール。
近年では、市町村ごとにシンボルマークを入れたりと、なかなか凝ったデザインのものも登場しているようですが、変わらないのはその円い形。
広島県呉市安浦町のマンホール
写真は、こちらからお借りしました。
地下に埋め込まれるコンクリートブロックは立方体でも、その上にある蓋(ふた)だけは円形です。
円は、人一人が出入りするのに、最も効率のよい形だといえますが、マンホールの蓋が円いのは、実はそのためだけではありません。
中に入って作業をする人の、安全確保のため、それが理由です。
もしもこの蓋が、正方形や長方形だったなら、万一ずれたときに、穴の直径が蓋の直径よりも大きくなってしまう場合があります。そうなると、作業員の頭上に鉄製の蓋が落下する危険が生じます。
が、蓋が円形であれば、円の直径はどこをとっても同じ長さ。穴よりも蓋の直径が大きければ、当然落ちるようなことがないわけです。
マンホールの蓋ひとつを造るにも、作業員の安全など、重要な要素が考慮されているのです。