ジャガイモやサツマイモなど、普通イモと名のつくものは、加熱しないと食べられません。
が、ナガイモ、ヤマトイモ、ツクネイモなどのヤマイモ科のイモは、生で食べることができます。
これらのイモは、とろろにしたり、千切りにして添え物にしたりして食べるのが普通で、むしろ、煮たり焼いたりして食べる方が少ないくらいです。
ヤマイモ科のイモは、何故生で食べることができるのでしょうか?
ヤマイモ科が生で食べられる秘密は、でんぷんの変化とアミラーゼ酵素(こうそ)にあります。
でんぷん質というのは、本来であれば、加熱が必要なものです。
が、ヤマイモ科のでんぷんは、熟成(じゅくせい)する過程で、デキストリン化します。
簡単にいえば、これらのイモは、”でんぷんが既にある程度分解されているため、改めて過熱する必要がない”のです。
おまけに、アミラーゼ酵素には、体内ででんぷんをさらに分解する働きがあります。
ということで、ヤマイモ科の仲間は、でんぷんの消化吸収がとてもよいため、生で食べても大丈夫、ということなのです。