電話をかけるときは、「もしもし」とまず相手に声をかけます。
この「もしもし」の語源は、「これから何かいいますよ」という気持で、「申します、申します」と言ったのが一般化し、後にこれが省略されて、「もしもし」になったといわれています。
が、どうもこれは違うようです。
電話で開口一番にいう「もしもし」は、最初「オイオイ」だった
東京の電話交換が始まったのは明治23年(1890年)2月16日のことですが、これに先立ち、電話交換の公開実験が催されています。
そのときの模様が、同年の5月17日付けの読売新聞に、以下のように載っています。
『ここにおいて需要者は、聴音器を両耳にあて、器械の中央に突出する筒先を口にあて、先ず「オイオイ」と呼びて用意を問い合わせ、(交換手につないでもらい、相手が出ると)「オイオイ」の声を発して注意し、先方よりの承諾の挨拶あるを聴音器にて聞き取り、それより用談に入るなり』
これで分かるように、電話が開通した初めの頃は、「もしもし」ではなくて、「オイオイ」だったのです。
「オイオイとは、ずいぶん威張った乱暴ないい方で、それこそ「オイオイ、それはないだろう」と突っ込みを入れたくなります。
が、何しろ、当時は電話機を持っている人といえば、政治家、高級官吏(こうきゅうかんり)、実業家など、お偉いさんばかりだったわけなので、これは当然といえば当然のことです。
実際、当時の電話帳を開いてみると、渋沢栄一(158番)、大隈重信(177番)、後藤象二郎(247番)などの名前が見られます。
「オイオイ」といわれたら、何と答えた?
と、ここで疑問が沸きます。
電話に出て「オイオイ」といわれたら、答える方は何といったのでしょうか?
調べてみたところ、「オイオイ」に対する受け答えの言葉は、何と「ハイ、ヨウゴザンス」でした。
しかしながら、この「オイオイ」「ハイ、ヨウゴザンス」が、いつ頃から「もしもし」に変わったのかは、今のところ明らかになっていません。
参考にしたサイト
電話のもしもしの語源はなんですか? – Yahoo!知恵袋
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1011567230