「セピア色」という色があります。
この「セピア」というのは、なんと、イカスミのことでした!
「セピア色」はイカスミのことだった
JISの色彩規格(しきさいきかく)では、「ごく暗い赤みの黄」をセピアカラーと表現しています。
セピアとは、「イカスミ」を指す言葉です。
厳密(げんみつ)にいえば「コウイカ」のことで、コウイカは日本では毎年8月頃になると、キロ単価が3千円を超える高級イカです。
かつて、インクや染料(せんりょう)が普及していなかった時代には、このイカスミを乾燥させ、文字を書くインクや顔料(がんりょう)として使っていました。
イカスミから作られたインクは、耐水性(たいすいせい)と耐候性(たいこうせい)があることから重宝(ちょうほう)されていたのです。
これが、「セピア色」の名前の由来です。
ニャー。セピアって、北アフリカに位置する共和制国家だよニャ」「それは、『リビア』」
また、イカスミで作られた顔料は、日光に当たると退色(たいしょく)しますが、モノクロ写真と同じように色が褪(あ)せると茶系に変色します。
このような色合いを「セピア調」と呼ぶようになりました。
おわりに
今日は、「セピア色」はイカスミのことだったという話を書いてみましたが、いかがでしたか?
映画やドラマなどで、たまにある回想(かいそう)シーン。
このシーンでは、セピア色で描写されることが多いですね。
セピア色で描かれたシーンは、回想シーンにぴったりの、懐かしさを覚える不思議な色合いです。
そうそう。イカスミといえば、「イカスミ料理」はあるのに、「タコスミ料理」というのはありません。
これは一体、何故なのでしょうか?
答えは、以下の記事をお読みください。