ウグイスは、鳴き声からつけられた名前だった?

この記事は約 1 分で読めます

ウグイス

「ホーホケキョ」と、大きな声でさえずるウグイス。
オオルリ、コマドリとともに、美しい声で囀(さえず)る「日本三鳴鳥」のひとつです。
このウグイスは、鳴き声からつけられた名前だということをご存じですか?

ウグイスは、鳴き声からつけられた名前だった

鳥の鳴き声は、地域や時代によって違いがあるものの、一般的にスズメは「チュンチュン」、カラスは「カアカア」、ウグイスは「ホーホケキョ」と表現されます。

鳥の中には、その鳴き声から名づけられたものもいて、カッコウやホトトギス、ヒヨドリ、チドリなどがそれに当たります。

トホホギスの鳴き声は、現在では「テッペンカケタカ」と表現されることもありますが、昔の人が聞いた「ホットットキトキ」というのが名前の由来になっています。
また、ヒヨドリは「ヒーヨ」、チドリは「チ、チ」という鳴き声がもとになっています。

さて、興味深いのが、あの美声で知られるウグイスです。
ウグイスのウグは、「奥」という言葉が変化したもので、イスは「イヅ(出づ)」のことです。
ウグイスには「春告げ鳥」の別名があるように、”春になると谷の奥より出てくる”という意味の「奥出(おくい)づ」がその名の由来だと記され、これが語源とされています。

これには異説も

しかしながら、これには異説があります。
山口仲美(やまぐち なかみ)氏は、著書「ちんちん千鳥の鳴く声は」の中で、江戸時代の「雅語音声考(がごおんじょうこう)」という書物に、”ウグイスの声は「ウウウクヒ」とも聞こえる。これに鳥を表わす接辞(せつじ)の「ス」(カラスのスと同じ)がついたものだ”と記されていたというのです。

幸田露伴(こうだ ろはん)も、「ウーグヒス」と聞こえるといっていたということで、山口氏はさらに、平安時代の短歌に、泣き声が記されてしかるべきところに「うぐひす」とある謎も、鳴き声説ならば説明できる、としています。

なお、中国での「鶯」は、日本でいう「コウライウグイス」を指すため、鳴き声も外見も大きく異なります。

さて、ウグイスの鳴き声、あなたにはどう聞こえますか?

スポンサーリンク
レクタングル(大)広告