サボテンにはトゲがありますが、これは何故なのでしょうか?
今日は、この話を書いてみたいと思います。
サボテンにはたくさんの特徴が
サボテンは、砂漠という過酷(かこく)な環境(かんきょう)の中で生きていかなければなりません。
そのため、他の植物にはないたくさんの特徴があります。
そのひとつは「ひだ」です。
高さが10メートルにも成長するオオハシラサボテンの幹(みき)には、縦方向にひだが刻(きざ)まれています。
このひだのお蔭(かげ)で、日光が真上から射さない限り、体表面のかなりの部分を日陰にすることができます。
ふたつめは「球状(きゅうじょう)の体」です。
多くのサボテンが球状をしているのも、常に体の半分を日陰にするための適応です。
みっつめは「葉のない体」です。
サボテンに葉がなく、表面が蝋(ろう)のような厚い膜(クチクラ)で覆われているのは、体の水分の蒸発を防ぐためです。
サボテンには何故トゲがある?
さて、サボテンのトゲは、葉が変化したものです。
このトゲは、動物に食べられるのを防ぐという役目もありますが、実はそれだけではありません。
強い陽射しを避ける冷却装置(れいきゃくそうち)でもあるのです。
サボテンの表面には、無数のトゲがあります。
このトゲで、強い日差しを散乱(さんらん)させて、表面温度を下げているのです。
試しに、サボテンのトゲを全部取ってしまうと、体表面の温度が10度も上がってしまうそうです。
サボテンのトゲは、文字通り、サボテンが砂漠という過酷(かこく)な環境の中で生きていくために必要不可欠なものだったのです。