牛乳に含まれるカルシウムは、とても吸収が良く、体内のカルシウムを増やすとされていますが、どうも違うようです。
牛乳を飲むとカルシウム濃度が飲む前よりも下がる
人間の血中カルシウム濃度は、通常100ml中に9mg~10mgに保たれています。
私たちの体内を循環している血液の量を約4500ml(男性で身長174cm・体重63kgの場合)とすると、体内のカルシウム総量は、約450mgとなります。
ところが、牛乳の中には、たった100ml中に113mgものカルシウムが含まれています。
摂取したカルシウムがすべてそのまま吸収されるわけではないにしても、コップ1杯分の牛乳を飲むと、体内にあるカルシウムの約1/2の量が、一気に体の中に入ってくることになります。
人間には「恒常性(こうじょうせい)」という、体内を常に正常に、平穏に維持しようとする機能があります。
カルシウムが、一気に大量に、しかも瞬間的に入ってくると、腎臓がびっくりしてしまい、恒常性のスイッチが入って、尿中へカルシウムの排泄(はいせつ)に取りかかります。
結果、牛乳を飲んだ直後は、血中のカルシウム濃度は確かに上がりますが、その後は低下し、むしろ飲む前よりも逆に下がってしまうのです。
その証拠に、世界四大酪農国であるアメリカ・フィンランド・デンマーク・スウェーデンでは、股関節骨折と骨粗しょう症が非常に多いのです。
カルシウムの正しい摂り方は?
それでは、どうやってカルシウムを摂(と)れば良いのでしょうか?
新鮮な野菜や魚・海藻類を食べて、食べ物の中から自然にカルシウムを摂ることが最も良い方法となります。
この場合、カルシウムは腸から必要な量だけ吸収されますので、摂りすぎになる心配はありません。
牛乳には他にも問題が
牛乳と骨粗しょう症の関係については、否定的な意見もあります。
しかしながら、他にも、牛乳の中には鉄分が欠乏しているために、小児が飲むと貧血を引き起こすことがあるという話や、牛乳や乳製品に含まれるガラクトースは分解することができないために、眼球内の水晶体に蓄積(ちくせき)し、白内障を引き起こすという話などもあります。
そのため、牛乳は飲まないほうが賢明と思われます。
参考にしたサイト
牛乳を飲むと「カルシウム」がなくなる? – 中性脂肪がみるみる下がる最新情報100
http://fatclear.com/28/52/000341.html
牛乳が骨粗鬆症にさせるって本当!? – 骨粗しょう症ゼミ
http://osprzemi.jp/d01milk.html