今や医療従事者にとって必要不可欠な聴診器。
この聴診器は、どのようなきっかけで生まれたものなのでしょうか?
また、発明者は一体誰なのでしょうか?
この記事ではまた、聴診器の語源もご紹介します。
聴診器発明の瞬間!
聴診器を発明したのは、19世紀のフランス人医師ルネ・ラエンネック( René-Théophile-Hyacinthe Laennec、1781~1826)です。
当時、内科の診察では、医師は患者の胸に直接耳を当てて、心臓の鼓動を聞いていました。
あるとき、ラエンネックは、心臓病の患者を診察しましたが、とても若い女性だったため、患者の豊かな胸に耳をつけることができませんでした。
そこで、筒状にしたノートの一方の端を患者の胸に当て、もう一方の端を自分の耳に当てるという方法を思いつきました。
これが、聴診器の発明の瞬間です!
聴診器は、その後改良がくわえられ現在の形に
ラエンネックのつくった聴診器は、以下の写真が示すように、1本の筒形の木でできた単純なものでした。
ラエンネックの聴診器
写真は、こちらからお借りしました。
その後、この初期型の聴診器は何度も改良が加えられ、現在の形となりました。
聴診器の語源は?
聴診(Auscultation)という言葉は、ラエンネックの造語で、「注意深く聞く」という意味のラテン語「auscultare」が元になっています。
また、英語では聴診器は「stethoscope[stéθəskòʊp]」といい、カタカナで書けば「ステ’サスコウプ」といった発音になります。
なお、1816年9月13日は、聴診器発明の記念日となっています。
聴診器の発明-医療法人徳洲会 新庄徳洲会病院
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