指などの関節を鳴らしたときに出る「ポキッ!」という音。
この音がどういう仕組みで出るのか、昔からさまざまな説が唱えられてきました。
しかしながら、いずれの説も実証されておらず、仮説の域を出ないものでした。
1940年代の仮説
1940年代には、この音は関節が急に引き離された結果、滑液(かつえき、=関節をなめらかに動かす液体)の圧力が低下し、気泡(きほう)のような空洞部分ができることによって出るという仮説が立てられました。
1970年代前半の仮説
1970年代前半には、この音は関節腔内(くうない)にあった空気が、素早く弾(はじ)けることで出るとの説も立てられました。
2015年、カナダの研究グループがこの論争に決着
そんな中、2015年に、カナダのアルバータ大学の研究グループが、最新のテクノロジーを駆使(くし)して、この長きにわたる論争に決着をつけました。
彼らは、関節が「ポキッ!」っと鳴った瞬間に、関節内でおきている現象を映像に記録。
その結果、関節が急激に引き離されると、滑液の圧力が減って炭酸飲料のようにガスが生じ、その圧力をもとに戻そうとする力によって滑液が隙間(すきま)に流れ込んで「ポキッ!」という音が発生することを突き止めました。
パチン!「なるほど、そういうことだったニャンか!」
写真はこちらからお借りしました。
つまり、1940年代に立てられた仮説が、おおむね正しかったことが実証されたのです!