絆創膏(ばんそうこう)にガーゼパッドがあらかじめついていて、怪我をしたときに、そばにあれば大変便利な「バンドエイド」。
この「バンドエイド」は、どのようなきっかけで生まれたのでしょうか?
「バンドエイド」発明のきっかけ
「バンドエイド」は、ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)の商標で、1920年にアメリカで生まれました。
当時、同社の社員であった28歳のアール・E・ディクソンは、妻のジョセフィーヌが非常に不器用で、彼女が台所に立つたびに、火傷(やけど)や切り傷を負うことに頭を悩ませていました。
彼はその都度、妻の指にガーゼと粘着テープで手当てをしてあげていましたが、自分がいないときのことを考え、妻が1人でも手当てできる包帯を作ろうと思い立ちました。
そこで考えついたのが、テープと包帯を合体させた救急絆創膏です。
そしてこれが、「バンドエイド」の原型になったのです。
初めて製品化された「バンドエイド」は、幅9センチ、長さ54センチの、必要に応じて切って使うものでしたが、その後、今のような形態に改良されました。
そして、ついには、ジョンソン・エンド・ジョンソンの創業以来、最も大きな売り上げをあげる製品となったのです。
考案者のアール・E・ディクソンは、その功績を認められ、1929年に同社の取締役となり、1932年から1957年まで、副社長を務めました。
なお、バンドエイドが日本で発売されたのは、1959年(昭和34年)ということです。
おわりに
「必要は発明の母」という言葉があります。
これは、「必要になるといいアイデアが浮かんで発明に結びつく」といった意味です。
確かに、日常生活で不便だと思うことを解消する商品が、ヒット商品になっているようですね。
ということは…、自分が今困っていること、また過去に困っていたことが何だったのかを思い出せば、まだまだ良い発明品は作れそうですね。(^^)