今や広告の時代。どこを見ても広告・広告で、広告のない世界というのは考えられません。
さて、広告の現物として現在まで残されている最古のものは、エジプトのテーベ王国時代(紀元前16~10世紀ごろ)の都の遺跡から発見された、パピルスで作られたチラシといわれています。
その内容は、
「奴隷が逃げたので捕まえてください。この奴隷は、ヒッタイト人で、身長4フィート5インチ、赤ら顔をしています。捕まえてきてくれた人には、お礼として金環(きんかん)を1個、居場所を教えてくれた人には、その半分を差し上げます。--テーベで一番上手な織物師であるハプー」
というものです。
最後にちゃんと自分のPRをしているところなど、まさに広告と言えそうです。
ちなみに、当時の奴隷は大変高価で、奴隷を使うためには、今のクルマのように政府への登録が必要でした。そして、この登録したもの(奴隷)が逃げたり、盗難にあった場合には、広告を出して取り戻すことが要請されたそうです。
とは言っても、このチラシは、数多くばらまかれたものではなく、1枚が掲示板のようなところに貼り出されたと言われています。