人生、努力次第とはいいますが、どうにもならないのがクジ運です。
商店街の福引きや結婚式の余興(よきょう)のビンゴゲームなどであれば、ハズれてもどうってことはありませんし、1億円の宝くじにハズたとしても、「そもそも、当たるわけがないんだから」と納得できます。
しかしながら、一か八かの掛けにでて、敗(やぶ)れてしまったときは、さすがに悔しい思いをすることでしょう。
その最たる例が、生涯最大の買い物となるマンションの抽選です。
何しろ、長年かけてコツコツと頭金をため、モデルルームに通い、ようやくめぐりめぐった「運命」の物件です。
もしもハズれたら、夢も希望も一気にしぼみますし、マンション探しも振り出しに戻ります。
なので、応募者の鼻息も荒くなるのも、当然の話です。
しかし、このマンションの抽選、「厳正公平」といいながら、実は八百長(やおちょう)がまかり通っているというウワサがあります。
というと、「応募者全員の見ている前で、どうやってインチキをしているのだろう?」「あの、ガラガラと手で回す機械に何か仕掛けでもあるのか?」と思う方もいるかも知れません。
が、仕掛けがあるのは福引きの機械ではなく、抽選会場のほうです。抽選会場には、応募者にまぎれて、多くの「サクラ」が潜(ひそ)んでいるというのです。
マンションをひとつでも多く売りたいはずの不動産業者が、本当に欲しがっているお客に売らないというのは、どのような事情からなのでしょうか?
それは、大切な取引先などに頼まれて、良い物件を確保するためです。
「それならば、最初からその部屋を「売約済み」にしておけばいいじゃないか」と思う方もいるでしょうが、そうもいかない事情があります。
というのも、金融公庫の融資を受けたマンションの場合、部屋の抽選を公開で行なわなければならないことになっているからです。
たとえば「南向きの角部屋」といったような人気物件を「お取り置き」するためには、不動産業者が用意したサクラを使うしかないというわけです。
それでは、人気の部屋を抽選で当てるにはどうしたら良いのでしょうか?
これはズバリ、不動産会社にコネをつくるのが一番の近道です。
「いやだ、そんなズルはしたくない」という方は、友人・知人を総動員して、不動産業者が仕掛ける「サクラ」と真っ向勝負を挑むほかはありません。