どんなに訓練しても、人間の声は低音域方向には広がらないということをご存じですか?
また、それは何故なのでしょうか?
どんなに訓練しても、人間の声は低音域方向には広がらない
普通、私たちが出せる音域は、広い人でも2オクターブといわれます。
しかしながら、たとえばオペラ歌手のような、訓練を受けたプロたちは、3オクターブを出せる人はざらです。
中には、なんと4オクターブという、脅威(きょうい)の音域を誇(ほこ)る人たちも存在します。
参考:女性歌手の 音域と 曲目
写真は、こちらからお借りしました。
声帯は、靭帯(じんたい)の一種で、肺から送られてきた空気で振動して、声を出すように作られています。
この靭帯は、脚などにある他の靭帯と同じで、訓練することによって、音域を広げることが可能です。
ところで、広音域を誇るプロの歌を聞いていて、何か気づいたことはありませんか?
そうです。彼らの声は、みな高音域だけが広がっていて、低音域のほうは元のままなのです。
これは、何故なのでしょうか?
声帯というのは、振動する部分を短くしたり細くしたりすることによって、高い声を出すことができます。
が、持って生まれた以上に、その長さや太さを増すことはできません。
そのため、どんなに訓練しても、低音域方向に広げることはできないのです。