写真は、こちらからお借りしました。
しょう油やソースなどの調味料の小さな袋から、お菓子類、詰め替え用シャンプーの袋まで、さまざまな所で、
「どこからでも切れます」
という文字を見かけるようになりました。
これは、どのような仕組みになっているのでしょうか?
どこからでも切れる「マジックカット」の仕組みは?
これは、「マジックカット(Magic Cut)」と呼ばれる特許技術です。
旭化成パックスという会社が、登録商標を取得しています。
どこからでも切れる秘密は、袋の端にあけられた無数の小さな穴にあります。
0.5ミリ程度の極めて小さな穴が、1ミリ間隔で碁盤目状(ごばんめじょう)にあけられているのです。
開発当時、この会社の専務が新幹線に乗った際、おつまみパックの口がどうしても切れず、結局つまみなしでビールを飲むということがありました。
これが、このマジックカット開発のきっかけだったといいます。
マジックカットの開発には5年の歳月が
しかしながら、マジックカットの開発は、スムーズにはいきませんでした。
・袋の端に沢山の切り込みを入れるのは、輸送中に開いてしまうためNG
・薬品でフィルムを柔らかくするのは、食品を扱うためNG
・レーザーを当てて穴を開ける方法は、コストがかかるためNG
と、いろいろなアイデアが出ましたが、いずれも没(ぼつ)となりました。
そして、最終的にチケットの半券を切るときのミシン目をヒントに、マジックカットが考案されました。
5年の歳月をかけて完成したのが、マジックカットなのです。
なお、マジックカットが採用されている製品には、口をあけたシェフのようなマークがついています。
おわりに
今日は、どこからでも切れる「マジックカット」の仕組みについて書いてみましたが、いかがでしたか?
マジックカットといえば、これによく似た名前の、「マジックテープ」というのがあります。
このマジックテープは、オナモミの実をヒントに生まれたものでした。
詳しくは、以下の記事をお読みください。