書店の辞書コーナーに行くと、「辞典」と「事典」という、同じ読み方をする本が並んでいます。
これらは、そもそも何がどう違うのでしょうか?
まず、「辞典」ですが、これは「ことばてん」とも呼ばれ、英語でいう「ディクショナリー」のことです。
文字や単語、さまざまな事柄について、その読み方、意味、語源、用例などを解説するものです。
国語辞典や漢和辞典、英和・和英辞典などがこれにあたります。
一方の「事典」は、「ことてん」とも呼ばれ、英語でいう「エンサイクロペディア」です。
多くの事柄や現象などを集め、その内容をひとつひとつ解説・説明するものです。
「事典」の始まりは、1931年(昭和6年)に、平凡社の創業者である下中彌三郎(しもなか やさぶろう)が『大百科事典』を発行する際、「じてん」に「事典」とあてたのが最初とされます。
なお、これらと同じ読み方をする本に「字典」というのもありますが、これは「もじてん」とも呼ばれ、特に漢字の読み方・意味などを解説したものです。