野菜といえば、朝取りが最高といわれています。
しかしながら、この常識を覆(くつがえ)す研究結果を、以前農林水産者食品総合研究所(茨城つくば市)が発表しています。
この研究結果によれば、野菜は朝取りではなく、正午から夕方にかけて収穫されたもののほうがおいしいというのです。
研究は、エダマメとコマツナを露地栽培(ろじさいばい)し、収穫後すぐに冷凍して成分を測定し、収穫時刻が成分に与える影響を調査するものでした。
エダマメの場合、人間がおいしいと感じる成分の変化は、うまみの素となるグルタミン酸、甘味の素となるショ糖、アラニンなどにみられたそうです。
具体的には、グルタミン酸は正午前後、ショ糖は日没、アラニンは日没直前の収穫が、それぞれの成分のピーク時刻でした。
また、コマツナにおいても、ほぼ同様の結果が得られ、やはり、正午から夕方にかけて収穫したものに、おいしさの素が一番多く含まれていたといいます。
なので、これからは、野菜を選ぶときには、色や鮮度、形だけではなく、収穫された時刻も気にした方がよさそうです。