そんな名前の魚がいるわけはないとお思いになるかも知れませんが、なんと、下アゴに2本の長いヒゲをもつ、その名も「オジサン」という魚が存在します。
オジサン
写真は、こちらからお借りしました。
この「オジサン」は、ヒメジ科ウミヒゴイ属の魚で、顔の前面にヒゲがあり、正面から見ると、まるで人間のおじさんのようであることからこの名がついたといわれます。
全長は20センチほどで、インド洋や西太平洋に分布するヒメジ化の海水魚です。
日本では、駿河(するが)湾より南の西日本や南日本などに分布しています。
長いヒゲは、泳いでいるときは下アゴの溝にたたみ、海底でエサを探すときにはそのヒゲをせわしなく動かし、小動物などを探して食べます。
食用魚でもあり、煮魚、または揚げ物として食されています。
それでは、「オバサン」という魚は存在するのでしょうか?
正式名称では存在しませんが、千葉県ではヨシキリザメのことを「オバサン」と呼ぶといいます。
ヨシキリザメ
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何故「オバサン」という名前がついたのかは不明ですが、「外観がおばさんっぽい」という理由が考えられます。
また、深海に棲息(せいそく)するタナカゲンゲという魚は、鳥取県岩美町民に「ばばあ(ばば)」と呼ばれています。
タナカゲンゲ
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飛び出した頬骨(ほおぼね)、ギョロッとした目、ギザギザの歯が特徴の魚です。
そしてその鍋料理は、「ばばちゃん鍋」として、地元の人たちに愛されています。