赤ちゃんの名前ランキングは、時代とともに移り変わります。
が、中には一般常識とはおよそかけ離れた名前をつける人もいます。
最近では、そのような名前を「キラキラネーム」、また「DQN(ドキュン)ネーム」などと呼んでいるようです。
キラキラネームを自分の子供につけた元祖は森鴎外だった
さて、今から100年以上も前に、元祖(がんそ)キラキラネームとでもいうべき名前を、自分の子供につけた父親がいました。
それは、明治の文豪(ぶんごう)・森鴎外(もりおうがい、本名:森 林太郎(もり りんたろう)、1862年 – 1922年)でした。
森鴎外は、5人の子供に、西洋風の名前をつけました。
長男は於菟(おと、オットー)、長女は茉莉(まり、マリー)、次男は不律(ふりつ、フリッツ)、次女は杏奴(あんぬ、アンヌ)、三男は類(るい、ルイ)です。
これは、若い頃にドイツに留学した際、本名の「林太郎」が通じず難儀(なんぎ)した経験から、海外でも通用する名前をということで考えたのだといいます。
なんと、森鴎外の息子も自分の子供にキラキラネームを
しかし、話はこれで終わりではありません。
なんと、森鴎外の長男の於菟も、自分の子供に真章(まくす、マックス)、富(とむ、トム)、礼於(れお、レオ)、樊須(はんす、ハンス)、常治(じょうじ、ジョージ)と、これまた西洋風の名前をつけているのです。
自分の子供にこのような名前をつけたら、何か学校などでいじめにあったりしそうな気もしますが、ともあれ、「キラキラネーム」の元祖は、森鴎外だったのです。