「立つ鳥跡を濁(にご)さず」といいます。
いかなる理由があるにせよ、会社を辞めるときは、スマートにいきたいものです。
その意味では、封筒の表書きは”退職届”よりも”退職願”の方が良いです。”届”とすると一方的で、席を蹴って立つような印象が強くなるからです。
また、文面はありきたりのもののほうが良く、「一身上の都合により――」と書いておけば、よけいなトラブルを残しません。
あなたが退職する理由が、たとえ腹黒くて無能な上司と大ゲンカしたことが原因であったとしても、くれぐれも、捨てゼリフを書くような子供じみたことはやめましょう。
あとは、提出年月日、自分の所属部署と氏名、退職年月日を記入して捺印(なついん)します。
一般的に、退職年月日は退職願を会社に提出してから2週間後のようです。
つまり、もっとも一般的でポピュラーな退職願ほど破かれたりする確率は少ないのです、上司にスキを与えてはいけません。
それでも上司が退職願を預かっておくようであれば、さっさと引きつぎをすませます。手順を踏んでやるべきことをやったのですから、少々強引な引きつぎでも無礼ではありません。
もちろん、退職願を出したとたんに、「今日まででいいよ」といわれることもあります。
覚悟のほどを。