1コ2コと物を数えるとき、私たちは「個」という漢字のかわりに、カタカナの「ケ」を使うことがあります。
これは一体、何故なのでしょうか?
「ケ」は、何故「個」なのか?
「ケ」は、個の本字である箇と同じ意味で使われていた「个」が書き崩されてできたもの。
1コ2コと物を数えるとき、私たちは「個」という漢字のかわりに、カタカナの「ケ」を使うことがあります。
しかしながら、「個」と「ケ」の間には、どこにも似たところが見当たりません。
それに、カタカナの「ケ」を「こ」と読むのも何だか変です。
これは一体、どういうことなのでしょうか?
「個」は俗字(ぞくじ)で、本来は「箇」と書きます。
この漢字は、見て分かるように、「竹」と「固」から成っています。
固は、コツコツと鳴る音をあらわすもので、竹と竹がぶつかるときの音をあらわしています。
なので、「箇」という漢字は、もともと竹を数えるときの言葉だったのです。
「箇」と同じ意味として、昔は「个」という漢字も使われていました。
読み方は「こ」または「か」で、やはり1コ、2コと数えるときの助数詞として使われていました。
この「个」を崩し書きしていくと、だんだんとカタカナの「ケ」に似てきます。
そこで、いつの間にか本来の「个」の方は忘れ去られてカタカナの「ケ」だけが残り、今でも「個」と同じように用いられているというわけです。
「ケ」は、本当はカタカナではなく、れっきとした漢字だったのですね。
なお、「个」は今でも、中国では「個」や「箇」の代わりとしてよく使われています。