私たちは、ダイコンの色を、白だと思い込んでいます。
もちろん、白く見えるのが普通なのですが、本当に”白”なのでしょうか?
実は、ダイコンの「本当の色」は、白ではないのです。
ダイコンは実は透明だった
ダイコンを、鍋に入れて、コトコトと煮てみてください。
どうでしょう?
だんだんと色が薄れてきて、透き通ってくるのが分かります。
そうです。”ダイコンの本来の色は、白ではなくて、透明だった”のです。
それでは、何故白く見えるのでしょうか?
それは、いわばダイコンの構造に由来するマジックです。
ダイコンには、無数の小さな孔(あな)があいており、そのひとつひとつの表面が、さらに無数のデコボコに覆(おお)われています。
この、ごく小さなデコボコに光が当たると、その光が乱反射して、私たちの目には白く見えるのです。
そして、これを煮込むと、水分が孔やデコボコの中の空気を押し出して、元の半透明の色に戻っていくのです。