漆器(しっき)は、実は湿気の多い日本の風土にぴったり合った道具です。
というのは、漆器に塗られている漆(うるし)は、温度、湿度の変化への対応能力に優れているからです。
しかしながら、高温度、高湿度には強い漆器も、その反面湿度が低く、乾燥している場所は苦手。同時に、冷たい水にも弱いです。
くわえて、傷がつきやすいので、乱暴に扱ってもいけません。
その代わり、大切に扱えば、親子3代は使える貴重品です。
値段が張るものであるし、丁寧に扱うことを知っておきたいところです。
高価な漆器を長くもたせる取り扱いのコツ
漆器といえば、お椀や重箱が代表的。
取り扱う際には、指環や腕時計を外し、他の食器とは別に扱うことを忘れないようにします。
そして、洗い始めから拭くまでを、手早く行なうことが肝心です。
汚れは、ペーパータオルでしっかりと拭きとってから、ぬるま湯でやわらかいふきんを使って洗います。
油汚れがひどいときも、短気を起こしてクレンザーを使ってはいけません。
2~3度ぬるま湯を変えて、手早く洗います。
片付けるときには、風通しの良い場所に、半日くらい並べて、湿気をとばしてからつやぶきします。
このとき、薄手の手袋をしてから行なうと、漆器に指紋がつかずに磨けます。
次のお正月には、是非トライしてみてください。